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リスクとチャンス

WBC2次ラウンドの台湾戦
9回表2死1塁の盗塁でチャンスを掴み、同点に追いついた。
「わっ!」と思ったのは私だけではないと思う。
恐らく、事前ミーティングにおいて、この投手の場合は「行けたら行け」であったろうし、その中での選手の決断であったのかもしれないし、ベンチからのサインだったかもしれない。
報道によれば”行けたら行く”選手の判断であったようだ。
失敗すれば戦犯扱い。
一見リスクが高いように思われるが、踏み込んだデータがあった上で、90%以上成功すると確信がなければスタートは切れないだろう。
即ち、「誰も走るとは想像していないであろう場面」であることも含め、見た目ほど高いリスクが無い作戦であり、その決断に至った鳥谷選手の凄さ。そして、データを揃え、ミーティングで選手に落とし込んだ我等が橋上戦略担当コーチの凄さなんだと思う。
もちろん、その打席でタイムリーヒットを放つ井端選手の凄みも含めてですが。

それにしても疲れる試合でした。
長時間の戦いではあったけれども、退屈することなく、肩に力が入りっぱなしでした。
恐らく、富山の選手達も試合を観戦し、同じような感想を抱いたのではないでしょうか。
ここで選手達に感じて欲しいのは、我々を応援して下さる皆様が、同様の感情や情熱を持って応援して下さっていること。

”がんばれ!侍ジャパン!”
”がんばれ!富山サンダーバーズ!”

日本を代表し、国を背負い戦う侍ジャパンの選手達と
富山を代表し、富山を背負い戦う富山サンダーバーズの選手達
土地の面積や、住む方々の人数や、報道の規模は違えど、
応援して下さる方々の気持ちに大きな差があるのだろうか。
私は無いと思う。
皆様が一生懸命応援して下さる姿や気持ちに嘘はなく、
私や選手達が侍ジャパンを応援するのと同様の気持ちが込められている。
常々「野球をさせていただける感謝」と言い続けている。
私や選手達が為さなければならないこと。表現しつづけねばならないこと。
それを、実力も待遇も全てにおいて優れている侍ジャパンの選手達が示してくれた。
それを、実力も待遇も全てにおいて彼等よりも優れていないであろう選手達が何をすべきか。
侍ジャパンの選手達が示してくれた精神は最低限示さなければならないものであり、そこにプラスして何を示さなければならないのか。
試合内容だけでなく、色々な事を教えていただいたゲームでした。

リスクを許容しなければチャンスを掴むことはできない。
もちろん、失敗すれば采配批判になり、成功すれば名采配と呼ばれる。
但し、成功しても失敗しても、そのリスクを許容できる準備を怠らなかった事は賞賛されて然るべきだと思う。
本当に楽しませていただき、学ばせていただいたゲームでした。
がんばれ!侍ジャパン!

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