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2012前期シリーズを終えて

2012BCL前期を終了し、16勝19敗1分の北陸地区最下位であった。
結果について、株主、スポンサー、後援会、そして熱くご声援を賜ったファンの皆様に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
後期こそは優勝の栄冠を勝ち取る為、精一杯精進致しますので、変わらぬご支援、ご声援を賜りますようお願い申し上げます。

さて、前期の数字を振り返ってみたいと思います。
まずは野手陣から。
北陸3チームで比較すると、(※35試合終了時点の公式記録集計 BCL公式HPより)
石川…打率0.283(1位) 出塁率0.426 長打率0.354 塁打数419 四死球159
福井…打率0.251(5位) 出塁率0.340 長打率0.301 塁打数351 四死球97
富山…打率0.273(3位) 出塁率0.420 長打率0.352 塁打数415 四死球163
上記の数字だけを比較すれば、石川と富山の攻撃力は“僅差”である。打率は1分落ちるが、四死球(+犠飛)を含めた出塁率は6厘差。塁打数(塁を奪った数→単打を1、本塁打を4)は僅か4であり、四死球は4上回るから、四死球もアウトになる事無く塁を奪ったと考えれば、塁打+四死球数の差は“ゼロ”である。
しかしながら、平均得点は、石川5.4に対し、富山4.25と、1.15もの大差を付けられている。因みに福井は3.11であった。
この差は打点に如実に現れ、石川163得点点(4.66/試合)、富山130打点(3.71/試合)、福井101打点(2.89/試合)であり、総評すれば“塁にはよく出るが得点できなかった“すなわち残塁がリーグトップであり、残塁300を超えた唯一のチームが富山であった。
BCLトップクラスの(潜在的な)打撃力を持っているチームであったとも言える。

それでは投手陣はどうたったのか。
石川…防御率3.48 平均被安打9.40 平均与四死球3.37 平均被安打+与四死球12.77
福井…防御率2.29 平均被安打7.29 平均与四死球3.66 平均被安打+与四死球10.94
富山…防御率3.92 平均被安打8.63 平均与四死球4.69 平均被安打+与四死球13.31
飛び抜けて福井が優秀な投手陣を誇っていることは数字上も疑いの余地がない。
では、ぶっちぎりで優勝した石川との差は何処にあるのか。
平均被安打では0.77本少ないのに、防御率は0.44高い。答えは与四死球しかない。
即ち、平均被安打+平均与四死球が、石川12.77に対し富山13.31と逆転し、平均失点も石川4.45に対し富山4.66になってしまう。
ヒットは打たれないが、四死球で自滅しているのが富山の特徴とも取れる。

我々が最下位になった理由を数字で調べてみると、ぶっちぎりで優勝した石川との差は“殆ど無い”打撃陣も投手陣もほんの僅かな差しかみつからない。
このほんの僅かな差の何を反省し、改善するのか。どこに重点改善条項を求めるのか。
これが後期優勝の鍵を握る。

石川との差が殆どないのに、6ゲーム差を付けられた。
そこには、チームの勢いが関係しているのではないかと思う。
監督インタビューで“余計な四球(死球)”がよく聞かれる。
ビビッて逃げた(ように見える)四球や、全然タイミングも合ってない打者に対して四球を出したりすると、やはりチームの勢いは削がれてしまう。
逆に、四球を過剰に恐れるあまりに腕が振れなくなっての痛打も同じ事が言える。
4月・5月に逆転負けを喫する事が多かったが、振り返ってみると殆どが“四球”絡みで逆転を許している。余計な四死球を与え、過剰なコントロールへの意識によって痛打される。
石川のマデラ選手や謝敷選手は確かに素晴らしい打者だ。シチュエーションによっては“シングルヒットOK”の場面でも過剰に意識して四球を出したケースを何度も見た記憶がある。もちろん、2番謝敷、3番マデラ、4番笹沢と続く強力打線は恐ろしい。一つ間違えばスタンドに放り込まれる力を持っている。それでも前期終わってみればマデラは3HR,謝敷は2HRであった。(もちろん徹底マークされた影響もあったのだが)
イメージと数字には、これ程までもギャップが存在している。

前期を終了し、数字だけを見て反省してみると、我々は相手に対して過剰な敬意を持って戦っていたのではないだろうか。
石川はリードしても安心できないし、ミスしたら許してくれない。
福井に先制されたら逆転は難しい。
もしかしたら、敬意=先入観が選手の身体と気持ちを縛り付けていたのではないだろうか。
もちろん、我々フロントの人間も含めて。
数字は嘘をつかない。
大事なところでのエラーが強く印象に残ってしまい、守り勝つ野球とは程遠いのでないかと考えてしまうかもしれないが、BCL最少失策は我々だ。
我々富山サンダーバーズは、当初の予定通りの戦い方を貫き、勝敗以外の数字には、その哲学が浸透しつつあることが伺える。
“このチームがそんなに負けるはずがない”と言い続けてきたし、その考えは今も変わらない。
選手達は、もっと自分の力を信じても良いのではないか。(数字だけを見れば)差は僅かしかないのだから。
その僅かな差を埋める事が出来れば、充分戦えるし、優勝も狙える。
数字は技術力の差が表れるものだと私は考えているのだが、技術が劣っていないのに勝敗に差が生まれている現状を考えれば考える程、辿り着く結論は“相手への過剰な敬意”がもたらす四死球や大事な場面での失策と凡打ではないのだろうか。

後期に向けて、選手達には自信を持って戦いに臨んでもらいたい。
技術(数字)の差が僅かであれば、その差を生んだのは気持ちしかない。
消極的なプレーの結果としての四死球や大事な場面での失策や凡打。
積極的なプレーの結果としての浴びるヒットや失策や凡打では、勢いに差が出るのは当然だ。
“何だよ。ビビルなよ”と思われるのか
“今のはチャレンジしたからしょうがない”と思うのか
この差がチームの勢いにもたらす影響は大きいと思う。
最下位では言う資格も無いのかもしれないが、改めて数字を整理してみれば、充分戦える戦力は整っている。
強い気持ちを持って戦う事。
だって、嘘をつかない数字は差が無い事を証明しているのだから。
皆様、後期は期待して下さい。俺達の選手はやってくれますよ。

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