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野手 アーカイブ

2008年10月29日掲載

富山無念…逆転負け 日本一目前…小山内9回追いつかれ11回力尽く

BCリーグ優勝の富山サンダーバーズは2−3と逆転負け、独立リーグ日本一を逃した。2連敗後、四国・九州IL覇者の香川オリーブガイナーズ2連勝し、逆王手をかけていた富山は、4回に先制し、5回には山内匠二(28)が右前適時打。投げては188賊ο咫μ效智朗(26)が好投したが、8回に失策絡みで1点を許すと、9回1死三塁にエース右腕・小山内大和(26)が同点打を浴び、延長11回で力尽きた。

〈鈴木監督涙なし〉
涙はなかった。富山・鈴木康友監督(49)は、すっきりとした表情で激闘を振り返った。「あとアウト2つまでいったけど、これも野球。悔いはない」敗戦の瞬間ベンチの最前列で胸を張った。ただ、試合途中から降り出した冷たい雨が、背番号81の背中を打っていた。

楽しみながら、独立リーグの頂点を目指した。グランドチャンピオンシップへ、練習を再開させた13日。「ここまで試合をできるチームはない。楽しんでいこう」相手は昨年石川を圧倒した香川。自然と肩に力が入る選手たちを集め、指揮官はきっぱりと言った。

独立リーグの先輩の壁は厚かった。第2戦までの2試合はわずか4安打。2連続で香川の好走塁に屈し、一気に王手をかけられた。それでも、姿勢は変えなかった。リーグ戦中はふがいないプレーをした選手に、手を上げたこともあったが、敗戦のロッカールームで、選手たちを笑顔で出迎えた。「短期決戦は何が起こるかわからない。地元でドラマを作ろう」がけっぷちに立たされても、笑顔は崩さなかった。

〈逆王手も無念…〉
祈りは通じた。25日はエース小山内が2失点完投し、第4戦は2年間で1度も完封勝利経験のない139善ο咫ε鎮羚Ъ 24)が完封。地元で逆王手をかけた。「1分1秒でも、時間が戦いが止まってほしかった」心の底から、この戦いを楽しんでいた。

最終決戦は最後までもつれた。日本一まであとアウト2つのところで同点に追いつかれ、最後は延長11回で屈した。それでも「はしみたいにポキッと折れる選手かもしれないが、束ねたら強くなる。負けたけど、いい試合を見せられた」今季82試合目の戦いに悔いはなかった。

来季、鈴木監督は3年契約の3年目を迎える。正式な契約交渉は今後だが、永森茂球団社長は「前、後期と優勝して、成績的には問題ない」と続投を打診する見込みで、鈴木監督も「また来年。日本一を目指して頑張りたい」と09年に意欲を示した。勝負の年。来年、50歳を迎える指揮官は、この悔しさを必ず大きな歓喜に変えるつもりだ。

〈プロ注目野原不完全燃焼〉
ドラフト候補の4番・野原は、不完全燃焼に終わった。3打席連続四球の後は、8回1死で一、二塁間を抜けるヒット。しかし、一発を期待された延長11回にはスライダーで三振。「あそこで振ってしまうところが今の実力。みんなに申し訳ない」と肩を落とした。

因縁の香川戦だった。国士舘大4年の秋、香川のトライアウトに挑戦。しかし、その前夜に交通事故に巻き込まれ、むち打ちで受験を断念。その後、富山を受け合格した。「受かれば向こうに行こうと思っていた」と複雑な思いもあった。

惜しくも日本一は果たせなかったが、阪神とロッテ、オリックスから調査書が来ており、ドラフト指名も有力だ。「今は不安と期待が両方。どっしりと構えて当日を迎えたい」と気持ちを切り替え、30日を待つ。

2008年10月19日掲載

富山連敗

富山サンダーバーズが、四国・九州IL優勝の香川オリーブガイナーズに逆転負けを喫し、独立リーグ日本一に王手をかけられた。初回に町田一也(22)の左前適時打で先制したが、4回に同点に追いつかれると、7回には4安打に好走塁を絡められ、2失点。打線も好投した先発・田中孝次(24)を助けられず、3安打。1−3で2連敗した。第3戦は24日、地元・桃山球場で行われる。

〈わずか3安打〉
香川応援団の大声援が耳をつんざく。マウンドから降りる富山・田中の視線は、宙をさまよった。「そんなに怖い打者はいなかった。ただ、仕方ないです」6回まで4安打1失点に封じたが、7回に2失点。痛恨のイニングを悔やむしかなかった。

走塁の差が勝負を分けた。7回1死一、三塁。走った一塁走者を一、二塁間で挟殺プレーに持ち込んだが、三塁走者・国本に逆転の本塁を突かれた(記録は重盗)。廣田嘉明主将(27)が「走るタイミングを知っている。そういう訓練もしているんだろうな」と振り返れば、鈴木康友監督(49)は「今までに体験したことのないプレー。間一髪でやられている」。17日の第1戦では守備陣の一瞬のスキを突かれ、シングルヒットで一塁走者が生還。独立リーグ2連勝を目指す王者の好走塁に、2夜連続で屈した。

〈地元で逆襲だ〉
前日に1安打完封負けを喫した打線は、第2戦もかみ合わない。1回2死二、三塁に町田の左前適時打で先制したが、後が続かない。2回以降、5度得点圏に走者を置いたが、香川の継投の前に2安打に終わった。

24日からは富山ラウンド。指揮官は「まだ、負けたわけではない。ここからドラマをつくりたい」と地元での3連勝を誓った。がけっぷちにたたされた雷鳥軍団。今こそ、BCリーグ王者の意地を見せる時だ。

2008年10月18日掲載

小山内 大和〜好投小山内救えず 富山たった1安打

〈四国・九州IL王者香川に初戦完封負け〉
富山サンダーバーズは、四国・九州IL覇者の香川オリーブガイナーズに完封負け、初戦を落とした。エース右腕・小山内大和(26)が力投したが、4回に香川の足を絡めた攻撃に3失点。打線もサブマリン・塚本にタイミングが合わず、わずか1安打に抑え込まれ0−3の完敗だった。負けられない第2戦は、サーパススタジアムで午後6時にプレーボールする。

〈悪夢の4回〉
悪夢のような光景に、富山・小山内はぼう然と天を仰いだ。0−2とされた4回2死一塁。遊撃後方に上がった左前打で、香川の一塁走者・国本が二塁、三塁ベースをけって、一気にホームを陥れた。守備陣の一瞬のスキを突かれ3点目を許し、背番号48は唇をかみしめるしかない。目の力は完全に失われていた。

魔の4回だった。1死二塁。丈武の放った中堅方向への強烈な打球を二塁手川端英治がはじいて(記録は二塁内野安打)一、三塁のピンチとされると、さらに暴投で二、三塁に。中犠飛であっさりと先制点を許した。

続く2死二塁では、国本の平凡なゴロを山内匠二がトンネルして2点目を献上。試合を決めた3点目は、87年の日本シリーズ第6戦で西武が見せた好走塁を思い出させる形で奪われた。「しっかり守っていたら、0−0のゲーム。(小山内)大和は球数も少ないし、よく投げた。でも、バタバタしたところで3点を取られてしまった」と鈴木康友監督(49)。エースは結局4安打完投しただけに、4回の3失点を悔やんでも悔やみきれない様子だった。

強力打線も全く火を噴かなかった。塚本の120キロ台の浮き上がる直球と、80キロ台の大きなカーブに打撃を崩され、安打は4回先頭の山内の右前打のみ。四国・九州IL王者に力の差を見せつけられた。

〈暗さはなし〉
それでも、試合後のミーティングでは笑いが起きるなど、初戦を落とした暗さはなかった。この日無安打に終わった野原祐也は「ここから、ばん回しますよ。このままでは終われない」と第2戦での奮起を誓った。悲観している暇はない。勝利だけを目指し、前に進むしかない。

2008年10月12日掲載

草島起死回生3ラン!!優士サヨナラ打!!富山初V

〈群馬に3連勝〉
富山サンダーバーズが破竹の3連勝で、上越地区優勝の群馬ダイヤモンドペガサスを下し、BCリーグ優勝を決めた。3点を追う9回2死一、二塁の土壇場で草島諭(24)が起死回生の右越え場外3ラン。奇跡的な同点弾で流れをつかむと、延長10回2死一、三塁から優士(25)がサヨナラ二塁内野安打。4−3と、劇的Vを飾った。富山は17日、開幕の日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップで四国IL覇者・香川オリーブガイナーズと激突する。

〈死闘3時間55分〉
鳥肌が立つような試合内容に、鈴木康友監督(49)も、すっかり心を奪われた。延長10回2死一、三塁。優士の二塁内野安打で決めた劇的サヨナラV。その瞬間、指揮官の目も真っ赤に染まっていた。「長いことやっているけど、こんな感動的な試合はない」3時間55分のドラマの後には、5回の胴上げが待っていた。ただただ、リーグ制覇の余韻に浸った。

ゼロからのスタートだった。07年3月5日、産声をあげた富山。だが、転々とする練習場の中には、ホームベースもないグラウンドもあった。指揮官が引越し用ダンボールでホームベースの代用品を作り、その場をしのいだが、わずか10段の階段でトレーニングしたことも。「さすがにびっくりした」と主砲の野原。慣れない環境に不安な日々が続いた。

1年目は石川とのマッチレースに敗れ、初代王者の座を逃した。悔し涙に暮れる中、選手たちはその年限りでチームを去ることになった宮地克彦プレーイングコーチ(現ソフトバンク)に「おまえらで、『監督を胴上げする』という俺の夢をかなえてくれ」と声をかけられた。廣田嘉明主将ら多くの選手が今も尊敬する選手としてあげる男の一言。「宮地さんの夢もかなえたかった」と燃えに燃えた。

2年目の4月からは公式練習場として、立山球場を使用。5月には球団ワースト6連敗を喫したが、打線は野原中心のつなぎ野球に徹し、投手陣はエース・小山内大和を軸に戦い抜いた。「去年は大味な試合が多かったけど、今年は粘り強くなった」と指揮官。リーグ優勝が懸かったこの日の戦いも、誰もが負けを覚悟した9回、草島が同点3ラン。一気に頂点まで突っ走った。

17日から、昨年、石川を圧倒した香川と独立リーグ日本一を懸けて戦う。「まだ、終わりじゃないから」と鈴木監督。雷鳥軍団の伝説は、まだ終わらない。

〈草島9回2死フルカウントから場外弾〉
悩めるスラッガー、草島の“今季1号”となる場外3ランで勝利を引き寄せた。3点ビハインドの9回2死一、二塁のフルカウントで、ど真ん中の速球を迷わずフルスイング。「手応えも完ぺき。打った瞬間に行くと思った」と草島。大きな放物線を描き、ボールは球場外の林に消えた。

どん底からの復活だった。昨年は主軸として、打率3割3分8厘、本塁打13本で共にリーグ2位を記録。
しかし、春先に右ひざ、背中、かかとを次々に故障。絶不調に陥り、今季は代打要員としてベンチを温めることもしばしば。「心が折れそうだったけど、ファンの応援が元気をくれた」と地道に練習。最後にその努力が報われた。

「レベルの高い香川の投手から、今日みたいに打ちます」と草島。日本一を決める大舞台で、完全復活を目指す。

2008年10月09日掲載

富山王手〜敵地連勝!!11日宮野で舞う

富山サンダーバーズが、BCリーグ制覇に王手をかけた。今季5勝の田中孝次(24)が、自己最速139キロの直球を軸に、6回を無四球で2失点。打線も塚本雄一郎(23)が3安打2打点の活躍を見せれば、8回には野原祐也(23)が右翼場外に消えるダメ押し3ラン。攻守がかみ合い、群馬ダイヤモンドペガサスに9−3で大勝した。優勝をかけた第3戦は11日、黒部・宮野野球場(13時開始)で行われる。

〈母へ最高の報告〉
最後の瞬間を見届けると、富山・田中は充実した表情で、ベンチを飛び出した。群馬に9−3で大勝。「アウェーでの、この2勝目はデカい。勝てて良かった」敵地での2連勝を呼び込んだ174賊ο咾蓮顔かを真っ赤にして喜んだ。

自然と気持ちも高ぶった。5回の先頭打者。カウント1−0からの外角の直球は自己最速タイの139キロをマーク。この直球を内外角に集め、決め球には外角のスライダー。群馬の強力打線に的を絞らせず、6回を7安打無四球、2失点。鈴木康友監督(49)が「序盤は苦しい試合展開だったけど、田中がよく投げてくれた」と目尻を下げる投球だった。

プレーオフでの活躍を伝えたい人がいた。母・道子さん(57)。女手一つで育ててくれた最愛の母は、自らが神奈川・釜利谷高3年時から体調を崩し、現在も病院通いの生活が続いている。息子の投球を見たのは高校3年の夏が最後で、BCリーグでの試合は1試合も見ていない。田中は「無理して、大学(帝京平成大)にも行かせてくれた何としても勝ちたかった」。シーズン中から自分が掲載された新聞は、実家に送っているという孝行息子。北陸地区チャンピオンシップの石川戦に続く2戦連続の好投は、最高の報告になりそうだ。

〈塚本技あり3安打2打点〉
狙い打ちだった。3点リードの6回2死三塁。塚本は内角のスライダーを迷わず振り抜いた。「(下手投げの)キムは打ちづらかったけど、変化球を狙っていた。いいところに飛んだ」打球は左中間を抜ける適時二塁打。二塁ベース上で、思わず白い歯がこぼれた。

小技でも見せた。初回無死一塁には初球をきっちり投前に犠打。8回2死には三塁線に絶妙のバント安打を決めた。2回にも左前適時打を放っており、今季初の猛打賞で2打点。「後ろにつなぐことが大事。僕がつなぐと、チームに勢いが出る」打撃練習ではバントやバスターに時間を割く背番号0。ソツのないプレーを見せた雷鳥軍団の“いぶし銀”が、敵地2連勝の呼び水となった。

〈木谷1失点締め〉
7回からは、プレーオフからリリーフに回っている188賊ο咫μ效智朗(26)が3回1失点。盤石の投手リレーで、四国IL・香川とのグランドチャンピオンシップまであと1勝だ。11日からは地元・富山決戦。田中が「この流れで3連勝したい」と言えば、指揮官は「もう1試合。一気にいきます」とまくし立てた。上昇気流に乗る雷鳥軍団が全速力でVロードを駆け上がる。

2008年10月04日掲載

富山北陸制覇 康友監督宙に舞った

富山サンダーバーズが北陸地区優勝を飾った。初回に野原祐也(23)の中前適時打で先制すると、続く町田一也(22)が右越え2ラン。その後も着実に加点し、投げては後期から先発に回った右腕・田中孝次(24)が8回2失点。9回に2点を許したが、石川ミリオンスターズを5−4で振り切った。上信越地区優勝の群馬ダイヤモンドペガサスとのBCリーグチャンピオンシップは7日、開幕する。

〈打倒石川果たした〉
最高の笑顔を輝かせ、富山・鈴木康友監督(49)がマウンドに向かった。苦しみながらも石川を下し、北陸王者。魚津の夜空に3度、舞った。「やっと石川の上に立つことが出来ました」目を真っ赤にして、ようやくつかんだ歓喜を喜んだ。
“打倒・石川”が合言葉だった。昨年は石川との壮絶なデットヒートを繰り広げたが、石川の前に力尽きV逸。

2冠王の野原ら強打を売りとしたが、最後は石川・金森栄治監督の胴上げを目の当たりした。
「去年の悔しさを持って戦おう」ミーティングの指揮官には、自然と石川を意識する言葉が口に付いた。全体練習がスタートした3月からは石川のような「勝てる野球」を追求。
ノックでふがいないプレーが続くと、指揮官は練習を中断し、「おまえら去年負けた理由はなんだ。石川に守備で負けたんじゃないのか」とゲキを飛ばした。

リーグが開幕してもその姿勢を崩さず、試合後は反省練習に汗を流した。前後期優勝を飾ったが、「北陸で優勝しないと素直に喜べなかった」と野原。選手たちは街中で知らない人から「石川だけには負けるな」と声をかけられたこともあって、ライバルへの対抗心が日増しに強くなった。

1年間のリベンジの念は、この試合で爆発。町田の2ランを含む3打点に、マウンドでは田中が8回2失点。1点差に追い上げられたが、昨年石川が初代王者に君臨してから353日後。宿敵を粉砕し、北陸の頂点に立った。

BCリーグチャンピオンシップでは、群馬が待ちかまえる。指揮官は「寒くなるまで野球をやります」とファンの前で宣言した。大きな自信をつかんだ雷鳥軍団が7日、敵地・群馬に乗り込む。

〈鈴木康友監督手記〉
前後期で優勝したけど、プレーオフで石川に勝つまでは喜べなかった。去年は石川の前に悔しい思いをして、今日勝ててホントにうれしいですね。

今年一年は勝つことにこだわってやってきた。その中で、立山球場で練習が出来るようになったのが、チームのレベルアップにつながったかなと思う。去年は県営富山、城光寺、桃山を行ったり来たり。
しかも時間制限がある中で練習してきたわけですから。

立山球場で練習するようになった5月に、チームはワーストの6連敗。連敗中の5月12日に立山球場から車で5分ぐらいの田んぼで田植えをしたんだけど、あの時はチームがどうなるのかと不安だった。稲はすくすく育ていくのに…。「野球選手も稲みたいに育てば」と何度か思った。

そんな中で5月28日の石川戦で小山内が完封。今季石川戦初勝利だったんだけど、あの1勝で1年間の戦い方が見えてきた。「大和が投げれば負けない」って選手も自信を持って戦うようになったしね。稲は結局、9月17日に収穫したんだけど、立山球場で練習を重ねていくたびに、稲と選手がダブって見えた。この4ヶ月で選手は確実に大きく育ったと思う。

1年目のチームスタート時は練習場にホームベースもなくて、引っ越しのダンボールを切って練習していた。何もないところからのスタートだった。2年目に立山球場で課題を1つずつクリアして、前後期優勝の収穫を得て、石川を倒しての北陸優勝。試合は続くけど、1つでも上を目指して、チーム一丸戦っていきたいですね。

2008年10月03日掲載

富山Vお預け 延長11回惜敗

〈今日こそ決める〉
富山サンダーバーズが石川ミリオンスターズに競り負け。リーグチャンピオンシップ進出は3日以降にお預けとなった。
エース右腕・小山内大和(26)、木谷智朗(26)ら意地の継投を見せたものの、打線が石川・南和彰(27)の前に9回まで3安打無得点。リーグ規定により、初の延長戦となったが、延長11回、最後に力尽きた。勝てば、北陸地区Vが決まる第2戦は3日、魚津桃山野球場(18時30分開始)で行われる。

〈打線沈黙〉
天を仰ぎ、奥歯をかみしめた。4点を追う延長11回裏2死満塁。富山の最後の打者・野原祐也(23)が左飛に倒れた瞬間、三塁コーチャーズボックスの鈴木康友監督(49)が悔しさを露にした。勝てば、北陸王者の一戦で惜敗。歓声がアルペンスタジアムにこだまする中、指揮官はうつむいたまま、ベンチへ引き揚げていった。

「今日で何とか決めたいね」試合前、指揮官が話したとおり、意地の継投を見せた。まず最多勝、防御率のリーグ2冠王に輝いた小山内だ。6回1死一、三塁。カウント0−2からの投球で右脚太ももがつったが、そこからが力の見せ所。1死満塁から吉岡、代打・三宅を続けざまに空振り三振。ポーカーフェイスでマウンドに立つ背番号48から思わずガッツポーズも飛び出した。
球は高めに浮き、石川打線に6安打。本来の姿とはほど遠かったが、7回無失点。まさにエースの力投だった。

7回2死一、二塁の座親のインフィールドフライを巡り、試合は31分間中断。8回からリーグ11勝の右腕・木谷がマウンドへ。8回1死に左翼線二塁打を許したが、直球中心の投球でバットのしんを外していく。2回を無失点に抑え、延長10回からは守護神・小園司(26)に託した。

後期だけで9セーブを挙げた“雷鳥魔人”は10回に2死一、二塁のピンチを招いたが、内田を125キロの外角のスライダーで空振り三振。しかし、11回に2死満塁のピンチを迎えると、座親に先制2点中前打。続く深沢に四球を与えると、平泉にダメ押し2点中前打を浴び、一挙4点を許した。

打線も9回までに4度、得点圏に走者を進めたが、後が続かない。カットボール、スライダーなど多彩な変化球を駆使する石川・南の前にあと1本が出ず、まさかの完封負け。この日の悔しさは3日に晴らすしかない。

2008年09月27日掲載

富山前後期完全V〜雷鳥打線爆発13点!!本拠地で鈴木監督舞った

〈木谷今季初完封〉
富山サンダーバーズが前後期完全制覇を達成した。マジック1とし、信濃グランセローズと対戦した富山は、4回に山内匠二(28)の右翼線3点三塁打など4安打6得点。7回にも打者10人の猛攻で6点を奪い、後期初の2ケタ得点。投げては木谷智朗(26)が今季初完封で、13−0の完勝だ。10月2日からの北陸地区チャンピオンシップでは、年間勝率2位の石川ミリオンスターズと対戦する。

〈前期から進化〉
はやる気持ちを抑え、富山・鈴木康友監督(49)はゆっくりと緑の輪に向かった。カクテル光線に照らされ、背番号81が4度、宙に舞う。「まさか後期も勝てるとは…。選手が粘り強く頑張ってくれた」今季2度目の胴上げ。完全制覇の味は格別だった。

進化しながらの後期優勝だった。4月の開幕前に右ひじを疲労骨折し、戦列を離れていた小園司が後期に復帰。ハーラー単独トップ15勝のエース小山内大和に、木谷ら先発陣が安定したこともあり、昨年のエース右腕はストッパーに回りリーグトップタイの9セーブを挙げた。野手陣も苦手の左対策として、伊東大輔(23)を起用。作戦でも、バスターエンドランを多用するなど、攻撃の幅が広がった。

一時は首位と3ゲーム差が開いたこともあったが、試合が進むたびに安定感が増す。8月12日の群馬戦から4つの引き分けを挟んで4連勝。指揮官が「チームが1つになった」と言えば、廣田主将は「接戦をものにできるチームになった」と胸を張った。リーグ終盤の9月に同地区の福井、石川が思うように勝ち星を積めない中、この試合までに4つの貯金を作った。

勝てば、後期Vが決まるこの試合では、4回に山内が右翼線に3点三塁打を放つなど打者10人の猛攻で4安打6得点。約25分間の降雨中断を挟んだが、7回にも6回点を挙げ、後期初の2ケタ得点。昨年を思い出させる猛打で、北陸地区年間王者に立った。

地区チャンピオンシップでは、3戦で1勝すれば、7日からのBCリーグチャンピオンシップへの出場切符を得る。鈴木監督は「チーム一丸。もう1つ上にいけるようにしたい」と頂点を見据えている。BCリーグ制覇、独立リーグ日本一へ。大きな手応えをつかんだ雷鳥軍団が、さらなる高みを目指し、ばく進する。

2008年09月25日掲載

富山M1

〈福井に逆転勝ち〉
富山サンダーバーズは福井ミラクルエレファンツに3−1で逆転勝ち、前後期制覇へマジックを1とした。初回に先制されたが、5回に優士(25)の左犠飛で同点に追いつき、8回に町田一也(22)の左越え三塁打などで、2点を勝ち越した。先発田中孝次(24)は8回1失点で5勝目。26日の信濃戦で勝つか、負けても2位・石川が敗れれば、また、ともに引き分けた場合も優勝が決まる。

〈町田がV打〉
Vへ王手をかけた。福井に逆転勝ちし、ついにマジック1。鈴木康友監督(49)は「こういう競ったゲームをとれたのは、大きいですね」と興奮気味に話した。
「王手をかけて帰るぞ」試合前に選手を鼓舞した指揮官が、先発マウンドに送ったのは今季4勝6敗の田中。負けが先行している右腕だが、大事な試合で意地を見せた。初回に1点を先行され、その後も毎回のように得点圏に走者を背負う苦しいピッチング。それでも味方の反撃を待って、大量失点だけは防いだ。

打線は福井の先発・柳川を攻め、初回からチャンスをつくるが、あと一本が出ない。4回まで6残塁と拙攻が続いた。歯がゆい展開の中で迎えた5回。先頭の山内が右中間への二塁打で出塁し、犠打で送って1死三塁。3番の優士がレフトへ犠飛を放ち、追いついた。

さらに8回。1死一塁から、5番・町田が左越えに勝ち越しの三塁打。続くチャンスにスクイズを外されるも、捕手が三塁へ悪送球し、三塁走者の町田が生還。思わぬ形で2点を勝ち越した。

〈田中1失点〉
尻上がりに調子を上げた田中は、8回1失点で役目を果たすと、9回からは守護神・小園が登板。無失点で切り抜け、9セーブ目を挙げた。

26日からは富山に戻っての2連戦。本拠地での胴上げは目前となった。「富山のファンに、いい報告をしたい」と指揮官。歓喜の瞬間はすぐそこまできている。

2008年09月24日掲載

富山M2

富山サンダーバーズは福井に2−1で勝利し、後期優勝へのマジック2を点灯させた。先発・生出和也(24)が7回1失点と好投。最後は“雷鳥魔人”こと小園司(25)が締め、8セーブ目を上げた。最速でのVは26日の信濃戦(アルペン)となる。石川ミリオンスターズは信濃に1−0で競り勝った。エース・南和彰(27)が一打逆転のピンチを切り抜け初セーブ、先発・都卓磨(29)に今季初勝利をプレゼントした。

〈小園8S〉
無心だった。指先に力を込めて、右腕を振り抜いた。1点リードの8回2死三塁、マウンドに上がった小園の初球は146舛旅眤シュート。力無い打球が三塁前へ転がると、力強く拳を握った。「ピンチとは思わないで、いつも通り投げた。あそこはフライを打たせるつもりだったんですけどね」柔和な笑みを浮かべた。

続く9回も2奪三振を奪い、完ぺきな火消しに成功。8セーブ目をあげ、防御率も0.61としたストッパーは「強気に。不安を持たないことを心がけている」と胸を張る。今やチームに欠かせない存在となった守護神だが、数ヶ月前までは地獄を味わっていた。4月の開幕前に右ヒジを疲労骨折。投球再開までに2ヶ月以上を擁した。前期は1度もマウンドに立てないまま。そんな状況の中、チームは前期優勝。「うれしい半面、複雑な気持ちもあった」と当時の胸中を明かす。
復帰戦でも苦渋を味わった。7月26日の福井戦。3点リードの9回から登板も、まさかの4失点(自責は0)で敗戦投手に。

だが、落ち込むと同時に、手応えをつかむ。「いい経験になった。あの試合以降、直球で押す投球に切り替え、この日までの14試合で自責点はわずか1。富山の弱点だった抑えに定着した。「前期は貢献できなかったので後期は絶対に優勝したい」よみがえった“雷鳥魔人”が完全Vを引き寄せる。

2008年09月21日掲載

富山完敗マジックお預け

勝てばマジック3が点灯する大事な一戦で完敗。5回に打球が左足に直撃し、病院に直行した木谷は「福井には今まで負けたことがなかったのに」と肩を落とした。

今季10勝を挙げ、ハーラー3位の木谷だが、この日は精彩を欠いた。「ボールが浮いて、フォークも落ちなかった」4回までは無失点に抑えたが、5回に連打を浴びた。中継ぎの田中孝次(24)も8回に3失点。打線もわずか5安打で、後期3度目の完封負けとなった。

マジックは点灯しなかったが、残り5試合で4勝すれば優勝が決まる。「チームの雰囲気も悪くないし、残りを勝てば」と木谷。前後期完全制覇までもう一息だ。

2008年09月10日掲載

富山首位福井と引き分け

〈9回に追いつく〉
富山サンダーバーズが、粘りの野球で8−8、福井との首位攻防戦を引き分けた。先発したルーキー右腕・串田裕紀(19)が5回に7安打2四球でまさかの7失点。それでも、6回に3安打で3点取ると、9回、2安打で追いつき、ドローに持ち込んだ。

〈串田7失点炎上首位奪取ならず〉
期待の高卒ルーキーが炎上した。5回だった。2死一、三塁から串田が連続四球を与えた後に、まさかの7安打を喫する。苦しい表情で天を見上げる串田。勝てば、首位浮上の大事な一戦も、この回で無念の降板となった。
切れのあるカーブ、スライダーで、4回まで福井打線を2安打に抑えた。ほぼ完ぺきな内容だったが、カーブを狙われ始める。ストライクゾーンから微妙に外れ続け、魔の5回には打たれまくった。

打線も6回に1死満塁のチャンスも、4番・野原祐也(23)がバットを折られ、左飛に終わる。続く5番・町田一也(22)も三振。8回2死二塁のチャンスも町田が凡退。それでも意地を見せたのは土壇場の9回。1死二、三塁から9番・伊東大輔(23)が左越えの2点適時二塁打。執念で引き分けに持ち込んだ。

〈0.5ゲーム差ばん回を誓う!!〉
首位浮上こそならなかったが、福井とのゲーム差は0.5。価値あるドローで大きな手応えをつかんだナインは後期正念場でのばん回を誓った。

2008年09月03日掲載

小山内 大和〜富山4−15大敗も・・・孤軍奮闘小山内 5回2安打1失点

〈リーグ交流戦〉
BCリーグの富山サンダーバーズは、ソフトバンクのファームと対戦、4−15で大敗した。だが、NPBと対戦する貴重な一戦で結果を残したのが、エース右腕・小山内大和(26)。落差のあるカーブを武器に、5回を被安打2の1失点に封じた。また、今春にソフトバンクに入団した桜井高出身の藤井翼(18)は「8番・一塁」で先発出場。6回に左前適時打を放ち、チームの勝利に貢献した。

〈カーブ抜群5K〉
大きく息を吐き、小山内は気持ちを落ち着かせた。4回2死三塁、カウント2−0。内角への134舛猟承紊法▲愁侫肇丱鵐・李のバットは動かない。狙い通りに3球三振に切り捨て、自信に満ちた表情でマウンドから駆け下りた。

この日の直球の最速は138繊MAX145舛砲脇呂なかったが、100疎罎陵邵垢里△襯ーブが威力を発揮した。4回1死二、三塁、三ゴロの間に1点を失ったが、最大の武器を有効に操り、5回を5奪三振。「相手を下から見たら負ける。見下して投げるようにした」柴原、多村ら主力級が並ぶソフトバンク打線を、強気の投球で封じ込めた。

あこがれの先輩の前で力を見せたかった。1日の夜。四国IL・愛媛時代の先輩で、NPB第1号の西山道隆投手(28)と、久々の再会を果たした。数時間の食事だったが、目標の舞台で奮闘する先輩の経験談を熱心に聞いた。「今まで調子は悪かったけど、だんだん良くなってきている」この日の好投で、確かな手応えをつかんだ。

ハーラー単独トップの13勝。申し分のない活躍を残しているが、来年1月には27歳。NPB入りへ残された時間は多くない。鈴木康友監督は「百点満点。いいアピールになったと思う」と話したが、小山内は「今日の内容ではまだ厳しい」と気を引き締めた。雷鳥軍団のエース右腕が、夢へ向かってラストスパートをかける。

〈桜井高出身 藤井 地元で適時打!!〉
8番・一塁手として先発出場した富山出身のソフトバンク・藤井。地元からはバス5台で応援団が駆けつけた。藤井が打席に立つと、2075人が詰めかけたスタンドから大歓声。「地元の熱い応援はうれしかった」と笑顔を浮かべた。

見せ場は6回に訪れた。2死三塁のチャンスに、マウンドには富山商の元エース、串田裕紀(19)。昨夏の富山大会以来の対決だったが、132祖磴瓩梁球を、鮮やかに左前に流す適時打。ダメ押しの5点を挙げ、試合を決定づけた。

プロ入り1年目で、元富山サンダーバーズの宮地克彦コーチ(37)に徹底指導を受けている。厳しい練習の連続で夏には食欲がなくなり、体重は10舛盡困辰拭2軍戦には22試合に出場し、17打数2安打6三振と苦戦が続いている。

1日には約半年ぶりに帰郷し、家族や友人たちと再会。
「まだまだ未熟ですが、これを励みに努力を重ねて、1日でも早く1軍に上がりたい」と藤井。故郷で充電したスラッガーがさらなる飛躍を誓う。

2008年08月31日掲載

富山1日で再奪取!!

富山サンダーバーズは初回2死二、三塁から町田一也(22)が先制2点右前打を放つなど2安打3打点。その後も着実に加点し、投げても188賊ο咫μ效智朗(26)ら4投手の継投で信濃グランセローズに5−2で快勝した。石川ミリオンスターズが新潟アルビレックスBCに3−5で敗れたため、富山が1日で首位に返り咲いた。

〈町田昇格ズバリ2安打3打点!!〉
白球が一筋の線となった。3回1死二塁。断続的に降り続く雨を、富山・町田の放ったライナーが切り裂いた。リードを3点に広げる左中間への適時三塁打。三塁コーチスボックスの鈴木康友監督(49)と目が合い、笑みがこぼれた。

1人で試合の流れを作った。初回2死二、三塁には、詰まりながらも5試合連続安打となる先制の2点右前打。2安打3打点の活躍に「ホントはもっと点が欲しかったけど・・・。でも、先制点が取れて良かった」両軍合わせて30残塁。3時間37分の長い試合となったが、勝敗を決めたのは、富山の背番号51だった。

「おかわり(4番・野原)の後にはチャンスが来る。走者を置いた場面で町田を立たせたかった」鈴木監督はチームを2位の27打点を挙げている男を、今季初めて5番に起用。「どこでもいい。チャンスで打ちたかった」と町田。指揮官のさい配に応える仕事ぶりで首位へと導いた。

一時、下降線が続いた打率も、気付けば3割目前の2割9分7厘。「欲を出したら、ダメになる。明日ですね」雷鳥軍団の“頼れる男”は、まずはしっかりと足場を固める。

2008年08月25日掲載

富山サンダーバーズ〜3戦連続ドロー

北陸地区2位の石川ミリオンスターズと、富山サンダーバーズのライバル対決は、2−2で3試合連続のドローに終わった。富山はエースの小山内大和(26)が4回表に3連打で2点を失い、打線も8安打で2点止まり。何度も勝ち越しのチャンスを迎えたが、あと1本が出なかった。今季初のホーム球場で戦った富山は地元で2位浮上を果たせなかった。

〈富山野原6号も〉
どんよりと曇った空のように、富山ナインの表情はさえなかった。毎回のように得点圏に走者を送ったが、凡打の連続。鈴木康友監督(49)は「地元で勝ちゲームと思っていたが…。みんな、ヒーローになりたくないのかねえ。でも、負けなくて良かった」と、歯切れ悪く振り返った。

今年から地元の好意で、練習場を立山球場に決定。球場確保に悩まされることもなくなり、野球に打ち込む環境が整った。練習中には、地元住民からおにぎりやドーナッツ、スポーツ飲料の差し入れをもらうこともしばしば。「地元で恩返しをしたかった。感謝の気持ちがあるし、いいプレーを見せたかった」と野原祐也(23)。4回無死では今季6号となる、右中間へ豪快なソロ本塁打。大勢の観客が詰めかけたスタンドを盛り上げた。

しかし、後が続かなかった。9回1死一、二塁の好機も後続が凡退。「普通ならサヨナラになるんだけどね。まあ、打線の奮起でしょう。勝率も5割で、ここからがスタート」と、鈴木監督は気持ちを切り替えた。

2008年07月14日掲載

富山・北陸地区前期初V〜“脱・宮地”つなぎ野球で4回4点&町田ダメ押し2ラン

〈10月地区CS出場決定〉
富山サンダーバーズが悲願の北陸地区前期優勝を飾った。3回、町田一也(22)の中前適時打で先制すると、4回には3安打に3四死球を絡め、4得点。8回にも町田が2号2ラン。投げても先発・木谷智朗(26)、エース・小山内大和(26)が完封リレー。上信越地区前期優勝の新潟アルビレックスBCに7−0で完勝した。富山は地区王者をかけた地区チャンピオンシップ(10月2日から、全3戦)に、前期優勝チームとして出場する。

〈悲願達成 3298人ファンとともに鈴木監督3度舞った〉
青空が目の前に広がった。聞こえてくるのは、スタジアムにつめかけた富山ファン3298人の大歓声。アルペン球場の真ん中で鈴木康友監督が3度、宙に舞った。「苦しくて、大変だったけど、選手はホントによくやった」待ち待った瞬間に、思わず声を震わせた。
昨オフ、井野口祐介外野手(現群馬)、宮地克彦プレーイングコーチ(現ソフトバンクコーチ)の主力コンビが退団。打撃のチームは小技を絡めた“つなぎ野球”への転換を迫られた。5月に球団ワーストの6連敗。精神面でチームを支えていた宮地の穴は大きく、負けが続くと「宮地さんがいたら」が選手の口癖になり、V奪取という目標すら見失いかけた。
その危機を全員で乗り越えた。6連敗直後、選手だけのミーティングを敢行。首脳陣の前では言えないことも、その日ばかりは、みんなで言い合った。その結論が「自分のできることをしよう」。派手な性格の広田嘉明主将も黙々とバント練習。開幕から右ひじの故障に苦しんだ右腕・小園司はヤジ将軍として、チームメートを鼓舞。巨人コーチ時代の体重89舛ら6糎困反艦の絶えなかった指揮官も、チーム最年長の山内匠二を1番に抜てきするなど、思い切った策に出た。
そして、栄光をかけた前期最終戦では11安打に6犠打を絡め、7得点。「宮地さんの穴を1人で埋められなくても、その10分の1を埋めるようにした」と3打点の町田。“脱・宮地”を強烈に印象づける野球で、初のタイトルをつかんだ。
救援投手陣の整備など、今後の課題は多い。「まだ単なる通過点。後期も優勝して、四国に乗り込みたい」と鈴木監督。まだ完全ではない。さらなる栄光を目指し、雷鳥軍団は後期開幕の25日を待つ。

〈木谷−小山内「四国組」Vリレー〉
小山内が最後の打者を仕留めると、ベンチにいた木谷は一目散にマウンドに駆けた。「言葉にならないぐらいうれしい」と小山内。四国から来た2人の男の夢が結実した瞬間だった。
昨年まで3年間、四国ILの愛媛に所属していた2人。しかし、小山内は昨季、7勝のみ。木谷も2勝止まりで、チームは2位に終わった。しかし、「富山で野球をしよう」という広田主将からの電話で人生が変わった。3年で環境を変えたかった木谷は2つ返事で入団テストを受験。小山内も実家の岐阜県から近いこともあり、入団を決めた。
そして、富山での1年目。ハーラートップの10勝。この日、9回2死まで無失点の木谷も前期6勝とチームを引っ張った。「プライベートでは話さない」(木谷)という2人だが、前期Vの立役者は紛れもなく、2人の“四国組”だった。

2008年07月13日掲載

富山前期Vおあずけ

前期優勝へマジック1とした富山サンダーバーズだったが、0−0で迎えた6回1死満塁の大ピンチに救援した右腕・田中孝次(24)が、新潟の稲葉にグランドスラムを被弾。上信越地区1位の新潟に、0−4の完封負けを喫した。2位石川ミリオンスターズは、福井を7−0で一蹴。富山は13日の新潟戦(アルペン・13時)に勝つか引き分け、負けても石川が、同日の福井戦(珠洲・13時)で引き分け以下に終わった場合、前期Vが決まる。

〈ああ完封負け今日こそ決める〉
前期優勝に沸く新潟ナイン。富山・鈴木康友監督(49)は、その姿から目をそらそうとしなかった。引き分け以上で前期Vが決まる大一番で、屈辱の完封負け。しばらく沈黙が続いた後、「(新潟の)胴上げを見ても、まだ先は残っている。他力ではなく、明日は自分たちで決めたい」敗戦の悔しさを押し殺し、言葉をつないだ。
上信越地区1位と北陸地区1位の“マジック1決戦”新潟・美山球場の異様な雰囲気に、富山ナインがのみ込まれたのは6回だった。先発の右腕・生出和也(24)が、先頭・末次をカウント2−0と追い込んだが、3球目の直球が甘く入り、右前打。1死後、またもカウント2−0から左前打を許した。
さらに四球を許し、1死満塁。救援した田中が、カウント0−2からの真ん中の直球を痛打された。生出が「はっきり外す予定だった。意識が足りなかった」と肩を落とせば、満塁弾を浴びた田中は「いつも通りだったんですけど。甘く入って、悔いが残る」。雷鳥投手陣の微妙な指先の狂いが、黒星を呼んだ。
打線は得点圏に3度、走者を進めたが、新潟のサイド左腕・中山の前に散発4安打。今季初の完封負けを喫した。13日の先発は、今季5勝の右腕・木谷智朗が有力。「試合ができることを幸せに思って、明日は全員で行く」と鈴木監督。泣いても笑っても、あと1試合。死に物狂いで戦うしかない。

2008年07月09日掲載

前期Vへ富山M2

北陸地区首位の富山サンダーバーズは、9回2死から同点に追いつき、信濃グランセローズと5−5で引き分け。驚異的な粘りで、前期優勝へのマジックを2に減らした。

〈9回奇跡ドロー〉
奇跡が起きた。9回1死。優士が四球で出塁すると、藤岡が投手エラーで続き、さらに広田が四球で1死満塁。2死後、山内が8球粘った後、押し出し四球を選んだ。その瞬間、前期優勝への優勝マジックは2に減った。山内が「興奮した。絶対に勝ちたかったし、負けなくて良かった」と顔を真っ赤にすれば、鈴木康友監督は「粘っていけば、必ず勝機はあると思っていた。勝ちに等しい引き分け」と笑顔。サヨナラ勝ちとはならなかったが、雷鳥軍団が栄冠へ、また1歩近づいた。
梅雨独特のジメジメとした天気同様、富山のバットは湿りっぱなし。8回まで毎回走者を出しながらも、7安打4得点。あと1本が出ず、8回で12残塁と拙攻が続いた。しかし、鈴木監督は「球数を増やせば、制球が乱れてくる」と相手投手を冷静に分析。9回は無安打ながらも、3四球1失策で同点に追いついた。
残り3試合。鈴木監督は「次も全力でやりたい」と言葉に力を込めた。どんな形でもいい。前期Vという最高の結果を残してみせる。

2008年07月07日掲載

鈴木 康友監督〜鈴木監督祝49歳サヨナラ四球

勝負どころでタクトがさえ渡った。同点の9回無死一、二塁、カウント2−2。これまでスリーバントのサインを2度送っていた富山・鈴木監督が一変、強攻策に出た。その期待に、山内匠二が左前打で応え、満塁。1死後、町田の押し出し四球で、今季初のサヨナラ勝ちだ。試合中は常に鬼の形相の鈴木監督だが、「チーム全員の力で勝ち取ったサヨナラゲーム。ホントに良かった」と思わず笑顔がはじけた。
6日は指揮官の49歳誕生日。昨年は石川にサヨナラ負けを喫していた。6回から救援した守護神・田中孝次が9回を抑えた時点で、マジックは3に減ったが、その回の攻撃前に「引分けと勝ちとは勢いが違う。今日はサヨナラだ」と選手を一喝。先頭で代打に送られた山田晋太郎が中前打で出塁するなど、全員で最後の1点をもぎ取った。
昨年の誕生日に続き、埼玉から観戦に訪れた鈴木監督の妻・純さんは「老体にムチ打って頑張っている」と結婚22年目を迎える夫に惚れ直した様子。公私ともに充実のバースデーとなった指揮官。この勢いで、一気に栄冠をつかみとる。

〈富山がM3〉
富山サンダーバーズは、同点の9回1死満塁に町田一也(22)が押し出し四球を選び、群馬に3−2で今季初のサヨナラ勝ち。鈴木康友監督が意地の采配で、自身49回目の誕生日を飾り、前期優勝へのマジックを3とした。

2008年07月05日掲載

首位富山無念のサヨナラ負け

北陸地区首位の富山サンダーバーズが信濃グランセローズに5−6のサヨナラ負けを喫した。1点を追う8回、相手のミスにつけこみ、逆転に成功も、その裏、信濃に再び追いつかれる苦しい展開。9回裏に3番手の田中が1死二塁から適時打を浴び、無念のサヨナラ負けとなった。

〈優勝への重圧〉
これが優勝への重圧なのか。5−5で迎えた9回裏、1死二塁。富山・田中が投じた甘い直球が右中間に運ばれる。痛恨のサヨナラ負け。二転三転したシーソーゲームを落とし、鈴木康友監督(48)は「簡単に相手に点を与えすぎ。最後も簡単にストライクを取りに行ったから」と怒り心頭。
「優勝へのプレッシャー?それもあるでしょうが、これが実力なんでしょう」と振り返るのが精いっぱいだった。
勝てたゲームだった。3失策に7四死球と乱れた信濃。チャンスは毎回のようにあった。しかし、14残塁の拙攻。中継ぎ陣も踏ん張りきれなかった。マスクをかぶった広田主将は「相手があれだけミスしてくれて、それをものに出来ないというのはね。プレッシャーは乗り越えなきゃいけないもの。これじゃ優勝できない」と吐き捨てるように言った。
嫌なムードは引きずれない。5日の先発予定はハーラートップ8勝を挙げている小山内だ。「やってくるでしょう」と指揮官の期待も大。富山にとって、今こそ正念場だ。

2008年06月28日掲載

富山サンダーバーズ〜3安打で完敗

元楽天の群馬・富岡に打線が3安打に封じ込められ、4回に敵失を絡めて1点をとるのがやっと。先発・生出和也(24)は6四死球を許したものの、5回無失点と粘りの投球。たが、救援陣が捕まった。連勝も2でストップ。鈴木康友監督(48)は「ヒット3本では勝てない。富岡にうまく抑えられた」とポツリ。

2008年05月19日掲載

悪夢…富山ワースト5連敗

〈ミスミス4失策〉
これが連敗中の悪い流れなのか。雷鳥軍団がつまらないプレーを連発した。初回2死二塁に、野原の送球エラーで先制点を許すと、先発の木谷が3回8失点と大炎上。地元初登板の串田も、自らの送球エラーでリズムを崩し、5回までに13失点。17日まで2失策だった守備網が、この日は4失策と崩壊した。

鈴木監督は「やるべき事ができていない。去年のレベルに戻った」と肩を落とす。
球団ワーストの5連敗を、今季初の2ケタ失点で喫した。
 
「ファンの方に申し訳ない。もう一度やり直したい」と指揮官。こんな試合をしていては、初Vへの道は遠のくばかりだ。

2008年05月18日掲載

富山球団ワーストタイ4連敗

〈小山内4失点〉
痛いほどの大歓声が耳をつんざく。富山・小山内は、ぼう然と左翼方向を見つめた。真ん中に入ったカーブは風に乗って、芝生席に。1‐1の同点で迎えた5回2死二塁に、左越え2ランを被弾。「自身を持って投げた球。レフトフライだと思ったんですけど」エース右腕は声を絞り出すのがやっとだった。
 
取られてはいけないところで失点した。初回2死から3連打で先制点を献上すると、同点に追いついた直後の5回も、2死後に勝ち越し弾を浴びた。8回にはダメ押しとなる左前適時打を許し、被安打11の4失点で7回1/3KO。「2死から3失点。これじゃあ勝ち星はついてこないね」鈴木康友監督(48)は嘆いた。

打線は8回の攻撃前にベンチ前で円陣を組み、指揮官がゲキを飛ばしたが、5回の1点のみ。左腕高田に苦しみ、背番号48を6回以降、援護できなかった。球団ワーストタイの4連敗。鈴木監督は「明日は打線をいじります。しかし、うちは福井からしか勝ち星を挙げていない。情けないね」と最後まで表情は曇ったままだった。

2008年05月11日掲載

一時逆転も

4回に野原祐也(23)の右中間2点二塁打など打者一巡の攻撃で逆転したが、先発・小山内大和(26)
が踏ん張れず、5回に同点に追い付かれた。打線は、5回以降、ゼロ行進。首位は守ったものの、貯金はなくなった。鈴木康友監督(48)は「逆転した後、ゼロに抑えていれば…そこが唯一の勝機だった」と唇をかんだ。
石川・南に2連敗したが、野原は「南はいい投手。今日できっちり切り替えたい」と前を向いていた。


2008年04月28日掲載

雷鳥打線爆発!!富山11点 〜今季初2ケタ14安打で単独首位

〈全員の勝利〉
サンダーバーズコールが鳴りやまない。快勝の富山ナインの表情に、自然と笑顔があふれていく。今季初の2ケタ安打に2ケタ得点。「チーム全員の勝利」と鈴木康友監督(48)。富山らしい会心の勝利に、指揮官は胸を張った。

昨年、1試合平均7.1得点を挙げた雷鳥軍団。その強打線に火がついたのは3回だった。町田の逆転左前適時打など、3連打。約20分間の中断を挟み、4安打で3得点を奪い、新加入チームの戦意を喪失させた。その後も2犠打に3盗塁を絡めて、ダイヤモンドを駆け回り、14安打11得点。鈴木監督は「つなぎ、つなぎで、相手を慌てさせることが出来た。いやらしい野球だった」。”つなぎ野球”で、今季2つ目の白星をつかんだ。

貪欲さがチームを支えている。昨年、試合前や練習前に自主練習するのは、2冠王の野原、打点王の井野口、宮地の3人くらいだったが、今年は倍増。26日も全体練習1時間前の8時から、町田が特打ちを行うなど、雷鳥戦士たちは次々とグラウンドに姿を見せるようになった。この日2安打2打点の野原は「自分たちは下手くそですから…。最近は練習場所が取り合いになって、大変です」。優勝したい、NPBに行きたい。井野口、宮地の主軸2人が抜けた中、それぞれが夢を追って、汗を流している。

開幕2連戦こそ白星無しだったが、ホームで2連勝。石川が敗れ、単独首位に立った。「こういう試合を続けるようにしたい」と3安打3打点と爆発した草島。つなぎ野球に、猛練習。新スタイルで雷鳥軍団が、連勝街道を突き進む。


〈投手もすごいぞ木谷7回1失点〉
富山の188賊ο咫μ效智朗(25)が、フォーク、スライダーを低めに集め、7回9奪三振の1失点。26日の小山内に続き、四国アイランドリーグ・愛媛からの移籍コンビで、2連勝を飾った。木谷は「(小山内)大和さんが勝って、プレッシャーがあった。年間を通して、2人でローテを守るようにしたい」と豪快に笑っていた。

2008年04月20日掲載

サンダーバーズ死闘開幕

ロ野球独立リーグのBCリーグが開幕した。初代王者の石川ミリオンスターズと対戦した富山サンダーバーズは、
0−0で引き分けた。今季、四国アイランドリーグ・愛媛から加入した先発・小山内大和(26)が、8回を無失点。打線は決定打こそ出なかったが、鈴木康友監督(48)がエンドランのサインを4度送るなど、終始、つなぎ野球を展開、08年版の雷鳥軍団の戦い方を見せた。

〈予想通り〉
迷いはなかった 富山・鈴木監督は、さっぱりとした表情で振り返った「予想通りの展開負けなくて、良かったナイスゲームです」宿敵・石川との開幕戦はドロー。自分に言い聞かせるように、冷静に言葉をつないだ。

昨年は、主砲の野原祐也が首位打者、本塁打の2冠王に輝くなど、リーグ断トツのチーム打率3割5厘に52本塁打、467打点。初代王者の座は石川に譲ったものの、爆発的な攻撃力で、1試合平均7.1得点を叩き出した。しかし、オフに、2人で126打点、14本塁打を叩き出した宮地克彦プレーイングコーチと、井野口祐介外野手の主力コンビが離脱。”強打の富山”が解体したかに思われた。

「今年はイケイケの打撃では勝てない。泥臭い野球で勝つ」合同練習が始まった3月から、指揮官は抜本的な打撃改革を行った。ミーティングでは”つなぎ野球”を強調、試合では小技を次々と絡めた。
開幕前のオープン戦9試合では、本塁打2本と強打は鳴りを潜めたが、16盗塁に9犠打。この日も4度のエンドランを仕掛け、8回無死一塁では、打者の廣田嘉明主将に、バント、バスター、エンドランなど、次々とサインを送った。

鈴木監督は「投手がいいと試合が進まないから。何か仕掛けないと」今年はつなぎ野球で、点を重ねる。4度得点圏にランナーを進め、あと1本こそ出なかったが、V奪取を狙う雷鳥軍団の戦い方が、色濃く出た試合だった。

投げては、新加入の小山内が130糎緘召猟承紊搬腓なカーブを内外角に集め、8回を被安打3の無失点。昨年、リーグで123失策を犯した守りも、無失策と、成長ぶりを見せた。20日は地元・アルペンスタジアムでの石川戦。廣田主将が「今日はいい練習。明日は投手を楽にしたい」と意気込めば、2安打の野原も「とにかく、勝ちにこだわりたい」。進化した雷鳥軍団の姿を、必ず地元ファンに見せる。

2008年03月26日掲載

大士〜強打の富山健在

関西キャンプ中のBCリーグ・富山サンダーバーズが25日、大阪・堺浜球場で、NOMOベースボールクラブと今季初のオープン戦を行った。0―7と大量リードを許した7回、大士(22)の中前2点二塁打など4連打で4得点を奪うと、8回にも3得点。驚異的な粘りで同点に追いついた富山。9回サヨナラ負けこそ喫したものの、打撃陣は11安打7得点。4月19日のリーグ開幕に向け、「打の富山」が順調な調整ぶりをアピールした。

〈7回4連打4点 8回3連打3点 大士2安打2打点〉
結果はサヨナラ負けも満足感があった。ベンチから引き揚げてきた富山ナインが、どこか充実した表情を見せる。「0―7だったら、何もない試合。同点にできたことは大きいよ」と鈴木康友監督(48)。08年初陣こそ飾れなかったが、指揮官の口調は厳しいものではなかった。

6回までは強豪クラブチーム相手に防戦一方。“らしさ”を見せたのは、7点を追う7回からだった。無死一塁から、新加入の山内匠二、藤岡直也の連続安打で無死満塁。大士が中前二塁打で2点を返した。さらに、四球を挟んで、塚本雄一郎の左前適時打で4連打。草島諭の左犠飛で、一気に4点を奪った。
 
8回にも3連打に相手の失策を絡めて、3得点。敗色濃厚なゲームを、いったん振り出しに戻した。2安打2打点の大士は「打者陣は順調に仕上がっている」と納得の笑み。白星にこそ結びつかなかったが、昨年、チーム打撃成績で他を圧倒した“強打の富山”を初戦から見せつけた。
 
宮地克彦プレーイングコーチ、昨季打点王の井野口祐介の主力2人が抜け、攻撃力も落ちたかに思われた。さらに優士、愛媛から新加入の伊東大輔が故障で出遅れ、3月から実戦的な打撃練習をしたのは2回だけ。それでも、この日、11安打で7点を奪った。
 
「迫力がないように見えるけど、今年はつなぎがある」と鈴木監督。合同練習初日の1日から、指揮官は打撃陣に“つなぎ野球”を強調。その言葉が実を結んだ形だ。
 
リーグ開幕まで、あと25日。オープン戦も残り6試合組まれている。「勝てなかったけど、悲観はしてない。まだ、調整段階だから」と鈴木監督。今年も打って打って打ちまくる―。指揮官の言葉に確かな自信が漂った。

2008年03月02日掲載

サンダーバーズ合同自主トレ開始 チームスローガンも決定!

「奪取!〜魅せろイナズマ魂」で初Vだ―。BCリーグの富山サンダーバーズが1日、魚津桃山運動公園の屋内グラウンドで合同自主トレをスタートさせた。鈴木康友監督(48)ら28選手が、約30人のファンが見守る中、ランニング、キャッチボールなどで調整した。
 
この日、昨季終盤に故障、戦線離脱したエース・小園司(25)も元気に参加。昨年9勝を挙げたものの、右ひじ痛を発症。手術はせず、筋トレなどでひじ回りの筋肉を強化し、復活した。先月28日に30球、29日には50球と徐々に投球数もアップ。この日も軽快な投球を見せてアピール。「今季は15勝が目標。開幕投手も務めたい」と意気込んだ。
 
昨季7勝の大瀧紀彦(23)の右ひじ痛も完治。左ひざじん帯を切った広田嘉明捕手(26)や右足首を痛めていた永森大士外野手(22)も調子は上向き。新戦力12人も加わり、さらなるレベルアップが期待できそうだ。
 
そして、この日は08年度のチームスローガンが「奪取!〜魅せろイナズマ魂」に決定。昨年達成できなかったBCリーグ優勝とスタジアムを超満員にすることがコンセプトで、この2つの忘れ物を「奪取」することから決まった。「新加入選手もチームに溶け込み、和気あいあいとやっている。今季こそは監督を胴上げしたい」と広田。戦力充実の富山が、悲願の頂点を目指す。

2008年02月13日掲載

サンダーバーズ公式練習場決定

〈立山町総合運動場〉
BCリーグの富山サンダーバーズが12日、今年4月から立山町総合運動公園野球場=写真、立山町役場提供=を公式練習場として使用することを発表した。立山町役場で会見に臨んだ鈴木康友監督は「立山連峰は富山のシンボル。そこをバックに練習して、今年はなんとしてでも優勝したい」と、初の栄冠を誓った。
 
昨年は魚津・桃山野球場など、練習場所を転々。野球に集中しづらい環境が続いたが、今季は富山駅から車で約25分の球場で、汗を流すことになった。内野は黒土、外野は天然芝で覆われ、広さは両翼95メートル、中堅まで120メートルだ。

立山町サイドも完全バックアップを約束。舟橋貴之町長は「テニスコート2面分の屋内グラウンドも建設中」と、年末に室内練習場が完成することを披露。「サンダーバーズの旗を街灯につけるとか、盛り上げていきたい」と語った。立山町に誕生する“サンダーバーズタウン”から、富山がリーグ初優勝を狙う。

2007年11月25日掲載

ファン感謝祭に750人

BCリーグの富山サンダーバーズは24日、富山市総合体育センターでファン感謝祭を開催した=写真=。
750人のファンが参加し、鈴木康友監督(48)や選手と交流を楽しんだ。冒頭で永森茂・球団社長が「最後まで熱い応援をありがとうございました。市民球場でウエーブを見たときには感動で涙が出た。来年こそは優勝を目指したい」と来季の優勝を誓った。

感謝祭には、バレーボールVチャレンジリーグのKUROBEアクアフェアリーズの選手が参加。バレーの試合ではサンダーバーズのナインが敗退する場面も。選手たちの質疑応答や鈴木監督の歌も披露されるなど、和やかな雰囲気で今年最後のイベントを締めくくった。

2007年10月16日掲載

16日にも初代王者決定 M1石川対2位富山

初代王者は石川か、富山か―。プロ野球独立リーグ・北信越BCの初代王者が、16日にも決まる。首位の石川ミリオンスターズと2位・富山サンダーバーズの最後の直接対決は午後6時半、石川県立野球場でプレーボール。石川が勝つか引き分けると優勝が決まる大一番。逆転Vには勝つしかない富山は15日、魚津市内で約3時間の最終調整。リラックスムードで、決戦に備えた。

〈富山残り2試合「あきらめない」〉 
勝利以外の結果の場合、すべてが終わる16日の首位決戦。追いつめられた形の富山だが、選手たちの表情は驚くほど明るい。時折、笑顔も見せながら、フリー打撃など軽めの調整。鈴木康友監督(48)も選手の輪に入り、冗談を言ってはナインの笑いを誘う。「自力優勝の可能性はないが、練習を見ていると雰囲気もいい。残り2試合、勝ってくれると信じてます」と言い切った。

優勝するには、16日の直接対決での勝利が絶対条件。さらに17日に富山が信濃に勝利。石川が新潟に負けないと、勝率で上回ることができない。「過去にも目の前で(相手の)胴上げを経験したが、何としても、それは阻止したい」と指揮官。14日の信濃戦で3ラン。不調の長いトンネルから抜けた井野口祐介(22)も「明日で決めさせるつもりはないです」と言葉に力を込めた。
 
17日の最終戦で使用する魚津桃山野球場で15日の練習を行うなど、チームは最後まで優勝をあきらめていない。「優勝確率は10%、20%かもしれない。ただ、決まったわけではないから」と鈴木監督。ネバーギブアップの精神で、奇跡の逆転優勝を狙う。

2007年10月15日掲載

諦めない

〈富山が逆転勝ちで優勝に望み〉
富山サンダーバーズが信濃に6―3で、逆転勝ちし、優勝に望みをつないだ。富山は4035人の大観衆の前で、けがで8月25日以来の先発となった大滝紀彦(23)が5回途中3失点の粘りの投球。8回に宮地克彦選手兼任コーチ(37)が執念の左前適時打で決勝点を叩き出した。石川ミリオンスターズは新潟を下し、マジックを1にしたため、富山が逆転優勝を果たす条件はきわめて厳しいが、最後の最後まで全力で戦う。

〈全員野球で希望つなげた 残り2戦連勝するだけ〉
執念以外の何ものでもなかった。3―3の8回1死満塁。外角に落ちるシンカーに、富山・宮地は体全体で食らいついた。打球が三遊間を抜けると、城光寺球場今季最多の4035人の観客から大歓声がわき上がった。頼れる背番号8から決勝点が生まれた。「この場面で打てないと1年間の意味がない。ファンの方が力を与えてくれました」
 
石川にマジック2が点灯。絶対不利の状況だった。だが富山には選手を後押しするファンがいた。内野席を埋め尽くし、外野席まで緑の応援団があふれた。「これだけ追いつめられても大勢の人が優勝を信じて応援してくれる。負けられない」井野口祐介(22)の言葉は選手全員の気持ちだった。
 
背水のマウンド。そこには右ひじと右肩の故障で、約1か月半、戦線を離脱していた大滝が立っていた。完治はしていないが「どうにか(チームのために)投げたかった。急ピッチで仕上げました」失策でペースを乱されたが、5回途中3失点で中継ぎエース・五艘祐一(21)につないだ。
 
投手陣に打線も応えた。リーグ打点王ながら、ここ6試合打点なし。27打数3安打の井野口が0―2の4回無死一、二塁で左翼場外に逆転3ラン。「周りに切り替えていこうと励まされた。うれしかった」1年間戦ってきた仲間が不振の5番の力になった。5回に同点に追いつかれたが、8回に宮地と優士(24)の連続適時打で勝ち越し。最後は守護神・田中孝次(23)がしめた。
 
「プロ野球経験のある僕でも、負けられない試合というのは緊張した」西武とソフトバンクで優勝争いを繰り広げてきた宮地も認めるタフな試合で、全員が力を出し切って勝った。残り2戦。「勝つためには何でもやります」と大滝。可能性が残っている限り、富山は初代王者を最後まであきらめない。

2007年10月08日掲載

富山首位陥落、最下位新潟に0―17記録的大敗

〈最下位新潟に…投手陣崩壊〉
富山サンダーバーズが、最下位の新潟に0―17の記録的大敗を喫し、首位から陥落した。先発・生出和也(23)が、4四死球、8安打、7失点で3回途中KO。リリーフした松本真佐紀(23)も2本塁打を浴びるなど、投手陣が崩壊し、今季ワーストの17失点。打線もつながらず今季2度目の完封負け。BC初代王者に向け、痛すぎる1敗となった。

〈前日首位攻防耐え「燃え尽き」鈴木監督〉
サンドバッグのように打たれ続ける投手陣。どちらが首位なのか、わからないゲーム内容で、富山が完敗した。今季最悪の負けっぷりに、ナインもがっくり。鈴木康友監督(48)も「(前日)首位攻防戦が終わり、ホッとしていた。燃え尽き症候群。新潟の勢いを感じたが、ちょっとこれでは…」と、言葉を失った。

試合は序盤に決まった。いきなりの守備の乱れ。生出も調子に乗れないまま、制球を乱し、途中降板。新潟打線の猛打に、リリーフ陣も大崩れ。自慢の打線も、散発6安打とつながりを欠いた。

石川とのマッチレースのなか、残りゲームは6つ。無安打に終わった5番・井野口祐介(22)は「どこかで気が緩んだ部分が出ていたかも。でも、もう落ち込んでも仕方ない。やるしかありません」と気持ちを切り替えていた。

2007年10月07日掲載

富山1位守った、首位攻防戦にBC最多8539人

首位・富山サンダーバーズと2位・石川ミリオンスターズの首位攻防戦は、1―1のドローに終わった。リーグ最多となる8539人の観客が訪れる中、富山のエース小園司(25)と石川の都卓磨(28)が、白熱した投手戦を展開。富山は5回1死一、三塁で1番・塚本雄一郎(22)の左前適時打で先制。しかし、石川は9回1死満塁で、2番・山出芳敬(24)の右前適時打で同点に追いついた。

〈サンダーバーズの本拠をグリーンに染め援護石川とドローで1差キープ〉
富山市民球場に大歓声が響き渡った。リーグ最多となる8539人の観客。富山の好プレーが出るたびに、観客は立ち上がって声を上げた。エース、小園は、「こんなに多いお客さんの中で投げるのは初めて。鳥肌が立ちました」と応援を背に受け、力投を見せた。

スタッフ、選手全員の努力が実った。優勝を実現させようと、「アルペン3万人グリーン作戦」を掲げ、3週間前から準備を開始。スタッフが手分けして、企業や労働組合、学校など、130か所を地道に回り、来場を呼びかけた。イベントなどで配ったビラは10万枚。時には選手自ら手渡してアピールした。

その成果は実った。開場の3時間以上も前から行列が出来はじめ、続々と来場。試合が始まっても増え続け、6回終了時にはこれまで最高だった7190人を上回る人数を記録。全員にA2サイズのグリーンボードが配られ、5回の攻撃時にはスタンドが緑一色に染まった。

その観客の熱気に選手たちも応えた。ひじ痛の故障から復帰したばかりの小園は、初回から全力投球。切れのあるスライダーとシュートを駆使し、三振を奪うと力強くガッツポーズ。6回1死三塁ではスクイズを外してピンチを切り抜けると、終盤まで安定した投球でチームを引っ張った。

1点をリードした9回1死一、二塁で、一ゴロが人工芝と土の境目でイレギュラーし、町田一也(21)が痛恨の失策。その直後に同点打を許したが、白熱した好ゲームに富山ナインは胸を張った。鈴木康友監督(48)は、「あの失策は仕方ない。それより選手はよく守って、今までにない好ゲームが出来た。観客と一体となり、初年度のリーグで歴史に残る試合だった」と充実の笑顔。

ゲーム差1をリードし、残り7試合に挑む。「みんなの声援はすごくパワーになった。次もエースらしい投球を見せたい」と小園。県民の応援を後押しを受け、念願の優勝に突き進む。

2007年09月10日掲載

富山まさかの1敗

〈連勝6でストップ〉
首位の富山サンダーバーズが、8連敗中で最下位の新潟に、まさかの黒星を喫し、連勝も6でストップした。先発・生出和也(23)が序盤から制球に苦しみながらも粘投も、失策も重なり、5回までに2失点。7、9回にも失策から失点した。7回まで2安打に抑えられた打線が9回に2点差まで迫ったものの、追いつくことは出来なかった。
 
〈守備乱れ4失策〉
降りしきる雨の中、スタンドから聞こえるのは、ため息ばかりだった。リーグ一の強打を誇る富山打線が、6安打に抑えられ、わずか2得点。守備も4失策と乱れ、ことごとく失点につながった。鈴木康友監督(48)も「石川が雨天中止になっていたので、勝てれば、相手にダメージがあったのに。負け方が悪すぎ。お客さんには申し訳ない」と肩を落とした。
 内野陣が信じられないミスを連発した。三塁手・馬場健太(23)のトンネル、送球ミスなど、7回まで3失策で2点を献上。9回にも併殺崩れで1失点。守備が大崩れし、投手陣の足を引っ張った。打線も最後に見せ場は作ったものの、新潟の左腕・矢野新祐(19)の緩急抜群の投球に翻ろうされた。
 2本柱の小園司(25)、大滝紀彦(23)の故障に加え、町田一也(21)と優士(24)も腰を痛めて欠場。チームの危機が続く中、15日には敵地で石川との天王山を迎える。「今の戦力で、全力で行きます」と鈴木監督。首位を守るため、背水の陣で踏ん張るしかない。

プロフィール

とやま・いしかわ報知
「スポーツ報知」にて富山、石川に密着したスポーツ記事を掲載中。

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