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2008年07月13日掲載

富山前期Vおあずけ

前期優勝へマジック1とした富山サンダーバーズだったが、0−0で迎えた6回1死満塁の大ピンチに救援した右腕・田中孝次(24)が、新潟の稲葉にグランドスラムを被弾。上信越地区1位の新潟に、0−4の完封負けを喫した。2位石川ミリオンスターズは、福井を7−0で一蹴。富山は13日の新潟戦(アルペン・13時)に勝つか引き分け、負けても石川が、同日の福井戦(珠洲・13時)で引き分け以下に終わった場合、前期Vが決まる。

〈ああ完封負け今日こそ決める〉
前期優勝に沸く新潟ナイン。富山・鈴木康友監督(49)は、その姿から目をそらそうとしなかった。引き分け以上で前期Vが決まる大一番で、屈辱の完封負け。しばらく沈黙が続いた後、「(新潟の)胴上げを見ても、まだ先は残っている。他力ではなく、明日は自分たちで決めたい」敗戦の悔しさを押し殺し、言葉をつないだ。
上信越地区1位と北陸地区1位の“マジック1決戦”新潟・美山球場の異様な雰囲気に、富山ナインがのみ込まれたのは6回だった。先発の右腕・生出和也(24)が、先頭・末次をカウント2−0と追い込んだが、3球目の直球が甘く入り、右前打。1死後、またもカウント2−0から左前打を許した。
さらに四球を許し、1死満塁。救援した田中が、カウント0−2からの真ん中の直球を痛打された。生出が「はっきり外す予定だった。意識が足りなかった」と肩を落とせば、満塁弾を浴びた田中は「いつも通りだったんですけど。甘く入って、悔いが残る」。雷鳥投手陣の微妙な指先の狂いが、黒星を呼んだ。
打線は得点圏に3度、走者を進めたが、新潟のサイド左腕・中山の前に散発4安打。今季初の完封負けを喫した。13日の先発は、今季5勝の右腕・木谷智朗が有力。「試合ができることを幸せに思って、明日は全員で行く」と鈴木監督。泣いても笑っても、あと1試合。死に物狂いで戦うしかない。

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とやま・いしかわ報知
「スポーツ報知」にて富山、石川に密着したスポーツ記事を掲載中。

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