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2007年05月27日掲載

川端 英治〜富山逆転立役者162太鄰

インサイドに鋭く切れ込んでくるスライダー。初球に空振りしたその球を、富山・川端英治(24)は待っていた。脇を締めて鋭くバットを振ると、ボールは右前へ。
無死満塁からの一打に三塁走者がまず生還。右翼手の送球がそる間に残る2人の走者も本塁を踏んだ。
逆転の一打に「よく、野手の間を抜けてくれました」と笑顔の川端。3回、新潟に一気に5点を奪われた。だが、4、5回に1点ずつ返す。追い上げムードの富山の勝利を決定づけたのは、北信越BCリーグで最も小柄な162造涼砲世辰拭7回にも右前適時打を放ち、チームを首位陥落の危機から救った。

〈今日石川と首位決戦!!〉
福岡県立築上中部高から、一般入試で九州共立大に進学。名門野球部の門を叩くも、4年間でベンチ入りは一度もなし。それでもあきらめず、九州から遠く離れた富山で野球を続ける。「下積みが長かったから・・・。こんなに大勢のお客さんの前でプレーできて、最高です」とニッコリ。

27日、石川との首位決戦を前に「明日も絶対、勝ちます。負けていられないでしょう」大きな仕事を成し遂げた小さな巨人は、きっぱり言い切った。

2007年05月14日掲載

廣田 嘉明〜サンダーバーズ5連勝 広田逆転三塁打

〈快足主将〉
1点を追う2回1死二、三塁。内角の直球に、広田はうまく腕をたたんでバットを振り切った。打球は暗くなりかけた空を切り裂き、中堅手の頭を越えていった。
2人の走者が生還すると、広田は50メートル5秒8の快足で三塁へ。送球の乱れにつけこみ本塁を陥れた。「打った瞬間越えると思いました。芯でしたから」と笑みがこぼれた。

嫌な立ち上がりだった。1回1死二塁の好機にクリーンアップが凡退。その裏、先制点を献上した。首位の富山らしくない序盤だったが、広田が流れを変えた。その後も3点を加点。終盤、1点差にまで追い上げられたが、強気のリードを崩さず6−5で逃げ切った。

四国アイランドリーグ・愛媛で2年間プレー。その経験と人望を買われて主将に抜てきされた。地元・富山出身ということもあり、プレーだけでなくチームの顔としての役割も求められた。「自分は感じなかったけど、目に見えないものがあったかも・・・」知らぬ間に重圧が重くのしかかっていた。開幕7試合で21打数3安打、打率1割4分3厘。打順も7番から8番に降格した。
だが、10日に宮地克彦プレーイングコーチ(35)から「体が前頃姿勢になっている。もっと力を抜いて、正対して打席に立て」と指導を受けた。
鈴木康友監督(47)も「ボールをもっと手元まで待て」とアドバイス。調子を取り戻し、11日からの3連戦は毎試合に安打を放った。「ようやく調子を取り戻してきました」と胸を張った。

〈首位独走〉
チームは5連勝と独走態勢を築きつつある。「このまま優勝まで突っ走りますよ」復活した主将の言葉は、どこまでも力強かった。

萩原 淳由〜萩原涙 救われ2連勝

〈富山サンダーバーズ〉
先発の萩原がキレのあるスライダーと内角への直球を武器に6回1失点の好投。7回に2点を奪われ1死一、二塁のピンチで降板したが、救援に助けられ2勝目を挙げた。
萩原は「僕は7回に2点取られてふがいなかったのに、後ろの投手が本当に頑張ってくれた」と感極まって涙。落ち着きを取り戻すと「2勝目は本当にうれしい。次は後半もきちんと抑えられるように投げたい」と次戦に目を向けていた。

2007年05月13日掲載

大瀧 紀彦〜大瀧 開幕3連勝

〈防御率0.45〉
打者の内角をえぐるように直球が食い込む。腰が引けた打者は得意のスライダーを打たされ続けた。大瀧の前に、新潟打線は手も足も出なかった。7回、被安打4で1失点と完ぺきな内容。「反省すべき点が多くて大変です」と話す背番号18には貫禄が漂っていた。

初回から飛ばした。先頭打者を投ゴロに抑えると、その後は2者連続三振と好調な立ち上がり。
実は今までの2試合では初回に走者を出して苦しんでいた。「初回に気をつけてました」と右腕。“鬼門”を超えると、あとは直球とスライダーのコンビネーションがさえた。6回に2連続二塁打で同点にされたが、冷静に後続を打ち取った。好投に応えるように打線も直後に2点を勝ち越し、チームは4連勝を飾った。

これで開幕から3戦先発して、負けなしの3連勝。この試合で初の自責点がついたが、20イニング投げて自責はわずか1点。防御率0.45と絶好調だ。これを支えているのが2つの成長。1つは直球で内角を厳しく攻められるようになったこと。もう1つは野手を信頼する精神的な成長だ。

チーム発足後、捕手の広田嘉明主将(25)に変化球を生かすために内角を突くように言われた。1日10球ほどだが、気持ちを込めてインサイドに投げ込み感覚をつかんだ。また、富山に来て、多くの時間を共有することで野手との信頼感が生まれた。「バックを信じて打たせて取る」気負いなく投げられていることが結果につながっている。「まだ不満は多いです。次はいい投球をしたいです」と大瀧。
飽くなき向上心を持ち、連勝街道を突き進む。

2007年05月06日掲載

野原 祐也〜4番 野原 お待たせ1号

〈ダメ押し弾〉
打った瞬間、それと分かる打球だった。野原のバットから放たれた打球が高々と夜空に舞い上がる。
スタンドの大歓声と視線を集めた白球が右翼スタンドに突き刺さった。

10−0と大量リードの中、迎えた6回2死1、2塁から飛び出したチーム2本目、自身1号アーチが新潟にとどめを刺した。
「打った瞬間、入ると思いました。やっと本塁打が打てて、ほっとしています」満面の笑みを浮かべた4番は序盤からエンジン全開。2回2死満塁で打順が回ってくると、内角の球を詰まりながらも力で中前へ。2点をたたき出すと、4回にも左前に技ありの一打。
4打数3安打5打点の大爆発でチームを引っ張り、15−1の大勝を呼んだ。

〈プロ高評価〉
国士舘大時代、2年から4番を打った逸材。富山でも開幕から4番に座り続けている。
これで開幕6試合で、26打数12安打10打点。評判通りの働きを見せている。この日、スタンドから野原のプレーを見た阪神・池之上格スカウトも「バットの振りが速いし、自分のスイングができている。大きいのも打てるし、目立つよね」と高評価だ。
愛称は「おかわり君」。子供たちから高い人気を誇る男だが、野球に対する姿勢はまじめそのもの。ホームゲームで球場に室内練習場がある時は試合後も必ず居残り特打に励む。「大学などでは自分たちのグラウンドがあるけど、ここにはないですから。練習量が足りないんです」とバットを振り続ける。
「チャンスで1本打てるように。走者がいる時に打てるようにがんばります」きっぱりと言い切った4番を中心に、富山が首位を独走する。

プロフィール

とやま・いしかわ報知
「スポーツ報知」にて富山、石川に密着したスポーツ記事を掲載中。

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