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2008年10月18日掲載

小山内 大和〜好投小山内救えず 富山たった1安打

〈四国・九州IL王者香川に初戦完封負け〉
富山サンダーバーズは、四国・九州IL覇者の香川オリーブガイナーズに完封負け、初戦を落とした。エース右腕・小山内大和(26)が力投したが、4回に香川の足を絡めた攻撃に3失点。打線もサブマリン・塚本にタイミングが合わず、わずか1安打に抑え込まれ0−3の完敗だった。負けられない第2戦は、サーパススタジアムで午後6時にプレーボールする。

〈悪夢の4回〉
悪夢のような光景に、富山・小山内はぼう然と天を仰いだ。0−2とされた4回2死一塁。遊撃後方に上がった左前打で、香川の一塁走者・国本が二塁、三塁ベースをけって、一気にホームを陥れた。守備陣の一瞬のスキを突かれ3点目を許し、背番号48は唇をかみしめるしかない。目の力は完全に失われていた。

魔の4回だった。1死二塁。丈武の放った中堅方向への強烈な打球を二塁手川端英治がはじいて(記録は二塁内野安打)一、三塁のピンチとされると、さらに暴投で二、三塁に。中犠飛であっさりと先制点を許した。

続く2死二塁では、国本の平凡なゴロを山内匠二がトンネルして2点目を献上。試合を決めた3点目は、87年の日本シリーズ第6戦で西武が見せた好走塁を思い出させる形で奪われた。「しっかり守っていたら、0−0のゲーム。(小山内)大和は球数も少ないし、よく投げた。でも、バタバタしたところで3点を取られてしまった」と鈴木康友監督(49)。エースは結局4安打完投しただけに、4回の3失点を悔やんでも悔やみきれない様子だった。

強力打線も全く火を噴かなかった。塚本の120キロ台の浮き上がる直球と、80キロ台の大きなカーブに打撃を崩され、安打は4回先頭の山内の右前打のみ。四国・九州IL王者に力の差を見せつけられた。

〈暗さはなし〉
それでも、試合後のミーティングでは笑いが起きるなど、初戦を落とした暗さはなかった。この日無安打に終わった野原祐也は「ここから、ばん回しますよ。このままでは終われない」と第2戦での奮起を誓った。悲観している暇はない。勝利だけを目指し、前に進むしかない。

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とやま・いしかわ報知
「スポーツ報知」にて富山、石川に密着したスポーツ記事を掲載中。

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