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2007年05月13日掲載

大瀧 紀彦〜大瀧 開幕3連勝

〈防御率0.45〉
打者の内角をえぐるように直球が食い込む。腰が引けた打者は得意のスライダーを打たされ続けた。大瀧の前に、新潟打線は手も足も出なかった。7回、被安打4で1失点と完ぺきな内容。「反省すべき点が多くて大変です」と話す背番号18には貫禄が漂っていた。

初回から飛ばした。先頭打者を投ゴロに抑えると、その後は2者連続三振と好調な立ち上がり。
実は今までの2試合では初回に走者を出して苦しんでいた。「初回に気をつけてました」と右腕。“鬼門”を超えると、あとは直球とスライダーのコンビネーションがさえた。6回に2連続二塁打で同点にされたが、冷静に後続を打ち取った。好投に応えるように打線も直後に2点を勝ち越し、チームは4連勝を飾った。

これで開幕から3戦先発して、負けなしの3連勝。この試合で初の自責点がついたが、20イニング投げて自責はわずか1点。防御率0.45と絶好調だ。これを支えているのが2つの成長。1つは直球で内角を厳しく攻められるようになったこと。もう1つは野手を信頼する精神的な成長だ。

チーム発足後、捕手の広田嘉明主将(25)に変化球を生かすために内角を突くように言われた。1日10球ほどだが、気持ちを込めてインサイドに投げ込み感覚をつかんだ。また、富山に来て、多くの時間を共有することで野手との信頼感が生まれた。「バックを信じて打たせて取る」気負いなく投げられていることが結果につながっている。「まだ不満は多いです。次はいい投球をしたいです」と大瀧。
飽くなき向上心を持ち、連勝街道を突き進む。

プロフィール

とやま・いしかわ報知
「スポーツ報知」にて富山、石川に密着したスポーツ記事を掲載中。

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