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2007年04月11日掲載

松本 真佐紀〜家族の支えで夢掴む

テークバックの時に、大きく背中に回った右腕が反動を利用して鋭くしなる。独特のフォームから放たれる富山・松本の直球は最速146キロ。
7日に行われた石川との練習試合では9回に登板。2四球などで無死満塁のピンチを招いたが、力のある直球を武器に2者連続三振などで無失点に抑え、大喝采を浴びて一躍チームの人気者にのしあがった。「本当は野球をやめようと思ってました」と松本は打ち明けた。

昨年7月に大学の同級生・みどりさ(23)と結婚。今年の2月には長女・七海ちゃんも生まれた。このリーグの基本給は約15万円。家族を養うには厳しい額だ。だが、愛妻に「ずっと野球を続けてほしい」と言われ、リーグのトライアウトを受けた。
その結果、補欠合格で富山に滑り込んだ。
未完成だが、スピードは十分だ。岡山商科大入学後に内野手から投手に転向。大学卒業後に入ったクラブチームの鳥取キタロウズで、投手暦5年目にして146キロを記録した。

「目標はまず150キロを出すことです」さらっと大台超えを宣言するところに大物の片りんが見える。
妻子もちのため、リーグでプレーする期間は2年と決めている。
「(家族には)今まで迷惑をかけてきた。NPB(日本プロ野球機構)に行ってプラスに返したい」と右腕で夢をつかみとる。

プロフィール

とやま・いしかわ報知
「スポーツ報知」にて富山、石川に密着したスポーツ記事を掲載中。

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