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2007年10月14日掲載

草島・野原アベック弾 生出リベンジ1失点完投

〈石川快勝M2も富山が大勝し奇跡の逆転Vへ賭ける〉
富山サンダーバーズが奇跡の逆転優勝へ踏みとどまった。2位の富山は新潟アルビレックスBCと対戦。草島諭(23)、野原祐也(22)のアベック本塁打などで12安打を放つと、先発・生出和也(23)も4安打1失点で完投。10―1で大勝した。首位の石川ミリオンスターズは信濃グランセローズに快勝。優勝へのマジックを2に減らし14日にも優勝が決まるが、富山は最後まであきらめない。

〈逆転Vへ残り3戦全部勝つ 序盤で決めた〉
絶対負けられない一戦。富山ナインの目の輝きが違っていた。「ねちっこく見ていけ。新潟の投手は四球をくれる」鈴木康友監督(48)の指示をしっかり守った。1回、3連続四球で無死満塁とすると野原が気迫の中前適時打。「自分が初回のチャンスに打てなくて負ける試合が続いてた。自分が打てれば」主砲の先制打を手始めに一挙4得点。序盤で勝負を決めた。

12日、石川との直接対決で完敗。ライバルに優勝へのマジック3が点灯した。「正直ちょっと(がっくり)きました」と野原。だが、首脳陣はあきらめていない。試合前、「このリーグは何が起こるか分からない。優勝が決まったわけじゃない」と西武、巨人など選手、コーチで優勝を経験した指揮官はゲキを飛ばした。

〈"KY"リーグ〉
西武、ソフトバンクで優勝争いを経験している宮地克彦選手兼任コーチ(37)は「プロではこの試合で勢いがつく、この試合で心が折れるという試合はあったが、ここでは信じられないプレーが飛び出す。流れも結果も読めない。空気が読めない、“KY”リーグなんだよ」と流行の言葉で表現した。石川の有利は動かないが、何が起こるかわからない。だからこそ、選手に全力プレーを訴えた。

〈あきらめない〉
首脳陣の言葉にナインは応えた。7日の新潟戦、3回途中7失点でKOされた生出は、別人のような投球で1失点の完投勝利。12日の試合中、本塁上のクロスプレーでけがをした広田嘉明主将(26)に代わりマスクをかぶった杉野篤人(23)はていねいなリードで勝利に貢献した。湿りがちの打線も復活。「あと3試合、持てる力を出し切るだけです」と杉野。富山は、まだあきらめない。

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とやま・いしかわ報知
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